「30代から投資を始めても遅い」と諦めていませんか?
結論、30代はまだ十分に資産運用をスタートできるタイミングです。
時間を味方につけ、正しい方法で少しずつ積み上げれば、老後の不安を大幅に減らせます。
本記事では、30代から投資を始めるのは遅くない理由から今すぐできる投資の始め方まで詳しく解説します。
また初心者でも始めやすいおすすめの投資商品を5つ紹介していますので、参考にしてください。
この記事の要約
30代からの投資は決して遅くありません。30代は収入が安定し、老後まで30年以上の長期投資期間があるため、複利効果を最大限活用できる良いタイミングです。
投資を始める際は、まず目的を明確にし、現在の資産状況を把握して無理のない投資額を設定することが重要です。初心者には投資信託やNISAのつみたて投資枠、iDeCoなどがおすすめで、少額から分散投資が可能です。
注意点として、短期的な結果を求めすぎず、自分のリスク許容度に合わせて余裕資金で投資することが大切です。「長期・積立・分散」の基本を守り、少しずつ学び続けながら、今日から将来への資産形成を始めましょう。
30代から投資を始めるのは遅くない?
30代から投資を始めてもまったく遅くはありません。
むしろこれから資産形成を始めるにはいいタイミングです。
30代は収入が安定し、投資に回せる余裕資金を確保しやすい年代です。
老後まで30年以上の投資期間があり、複利の効果を最大限に活用できます。
実際、金融広報中央委員会の調査(2024年)によると、30代の金融資産保有世帯の中央値は350万円。
一方、金融資産をほとんど持たない世帯(100万円未満)の割合も「34.7%」です。
このデータは、多くの30代がまだ十分な資産形成ができていない現状を示しています。
だからこそ、今からのスタートが重要です。
たとえば、30歳から3万円を年利3%で運用すると、65歳時点で約2000万円の資産形成が見込まれます。
30代からの投資は「遅い」のではなく、将来に向けて資産を築く良いスタートといえるでしょう。
30代からでも資産形成に十分に間に合う理由
30代からでも資産形成に十分に間に合う理由は以下の通りです。
30代からでも資産形成に十分に間に合う理由
- 資産形成に資産を回しやすいのは30代
- 30代で投資を始めている人の割合
- 「投資をもっと始めればよかった」と言われるわけ
今、投資をするべきか悩んでいる方は、上記の理由をしっかり理解しておきましょう。
では、順番に見ていきましょう。
資産形成に資産を回しやすいのは30代
30代は収入と支出のバランスが良く、投資に資金を回しやすい年代です。
厚生労働省の賃金構造基本統計調査(2024年)のデータによると、30代の賃金水準は安定して向上しています。
多くの人が社会人から5年以上も経ち、会社の中でもリーダーや主任などのポジションを担うことが増えています。
その結果、昇給や役職手当などで収入が安定し、可処分所得も増加しやすい傾向があります。
また20代の頃と比べて生活設計の見通しが立てやすく、結婚や出産、マイホーム購入などのライフイベントに向けてお金を管理する人が多いです。
このように、収入の安定と支出の調整がしやすい30代は、将来のために資産形成を始めるいいタイミングといえます。
30代で投資を始めている人の割合
30代で投資を始める人の割合は急速に増えています。
新NISA制度の導入によって投資環境が大きく改善され、若い世代の投資参加率も上昇しました。
実際、日本証券業協会が2024年に実施した調査では、20〜30代の新NISA口座開設率が76.9%に達したと報告されています。
このように、資産形成を目的として投資を始める30代は着実に増加しています。
新NISAやiDeCoなどの資産形成制度が充実したことで、投資はより身近で始めやすくなりました。
「投資をもっと始めればよかった」と言われるわけ
多くの投資経験者が「もっと早く始めればよかった」と口にするのは、複利効果と時間の価値を実感するからです。
新NISA制度の導入で投資環境が整い、早く始めるほど長期運用の恩恵を受けやすくなりました。
市場の短期的な変動に惑わされず、長期保有を続けることで安定したリターンを期待できます。
例えば、25歳から月2万円を年利3%で投資した場合と、30歳から同じ条件で始めた場合では、65歳時点で約400万円の差が生まれます。
投資は早く始めるほど複利の効果が大きくなる仕組みです。
今からでも遅くありません。将来「もっと早く始めればよかった」と後悔しないためにも、できるだけ早い行動をしましょう。
30代初心者向け!今すぐできる投資の始め方5ステップ
今すぐできる投資の始め方5ステップは以下の通りです。
今すぐできる投資の始め方5ステップ
- 投資の目的を決める
- 現在の資産状況や収入を確認する
- 月の投資額を決める
- 証券口座を開設する
- 投資する商品を選ぶ
投資をどう始めたら良いかわからない方は、上記のステップを参考にしてください。
一つひとつ丁寧に解説していきます。
ステップ① . 投資の目的を決める
まず投資を始める前に、明確な目的と目標を決めましょう。
目的を設定すると「何のために投資するのか」がはっきりし、資産運用の方向性がブレません。
目的が曖昧なままだと、目先の値動きに惑わされて適切な判断ができなくなります。
例えば「老後資金を3,000万円貯めたい」という長期的な目的であれば、リスクを抑えた積立投資が適しています。
一方で「5年後に住宅購入の頭金500万円を用意したい」という短期的な目的なら、より安定した資産で運用が必要です。
このように、目的次第で投資スタイルが変わります。
ポイント
最初に「何のために資産を増やしたいのか」を明確にしておきましょう。
ステップ② . 現在の資産状況や収入を確認する
投資目的が決まったら、現在の資産状況や毎月の収入・支出を正確に把握しましょう。
どれだけ投資に回せる余裕資金があるかを確認することで、無理のない投資計画が立てられます。
もし怠ると、生活に必要なお金までを投資に回してしまい、急な出費に対応できなくなる恐れがあります。
例えば、手取り月30万円で生活費が25万円なら、投資に回せるのは最大で月5万円です。
また、いざという時のために生活費の3〜6か月分を貯蓄として残し、それ以外を投資に充てるのが安心です。
ポイント
投資に使うお金は「余裕資金」に限り、生活費や緊急時の資金は必ず確保しておきましょう。
ステップ③ . 月の投資額を決める
投資に回す金額は、毎月の収入や生活費をもとに無理のない範囲で決めましょう。
投資額を固定することで、計画的に資産を積み上げられ、相場の変動に振り回されにくくなります。
例えば、手取り月収の10〜20%を目安に設定しましょう。
手取りが30万円なら、投資額は月3万円〜6万円が目安です。
生活費や緊急資金を確保したうえで、この範囲で設定すれば安心です。
ポイント
投資額は「毎月継続できる金額」に設定し、生活を圧迫しないようにしましょう。
ステップ④ . 証券口座を開設する
投資目的や月の投資金額が決まったら、証券会社で口座を開設しましょう。
証券口座がなければ株式や投資信託を購入できません。
どの証券会社を選ぶかによって手数料や使いやすさが異なるため、比較検討が大切です。
以下のポイントを意識して選びましょう。
証券会社を選ぶときのポイント
- 取扱商品の豊富さ
- スマホアプリの使いやすさ
- 手数料の低さ
- セキュリティ対策
楽天証券やSBI証券は初心者に人気があり、上記の条件を満たしています。
ポイント
初心者は手数料が低く、操作が簡単なネット証券を選ぶと安心です。
ステップ⑤ . 投資する商品を選ぶ
証券口座を開設したら、いよいよ投資する商品を選びましょう。
目的や投資期間に合わせて商品を選ぶことで、リスクを抑えながら資産形成を進められます。
初心者がチェックすべき主な投資商品は次の通りです。
初心者がチェックすべき主な投資商品
- 投資信託
- 個別株
- ETF(上場投資信託)
- 債券
ポイント
投資初心者はまず投資信託やETFなど、分散投資ができる商品から始めましょう。
30代から資産運用を始める人におすすめの投資5選
30代から資産運用を始める人におすすめの投資は以下の5つです。
30代から資産運用を始める人におすすめの投資5選
- 投資信託
- 株式投資
- NISAのつみたて投資枠
- iDeCo(個人型確定拠出年金)
- ロボアドバイザー
どの資産運用を始めたらいいかわからない方は、上記の投資商品の特徴を見ておきましょう。
自分に興味のあるものから始めてみることが大切です。
投資信託
30代が資産運用を始めるなら、少額から無理なく始められる投資信託がおすすめです。
投資信託はプロが運用し、複数の株式や債券に分散投資してくれるため、リスクを抑えつつ安定した運用が期待できます。
特に新NISAのつみたて投資枠では、金融庁が厳選した低コストの長期投資向け商品だけが対象となっており、初心者でも安心です。
30代は収入が安定しており、時間の余裕もあるため、積立で複利の効果を最大限活かせます。
投資信託は「少額・分散・長期」の3つが揃った、30代の初心者にぴったりの資産運用です。
株式投資
30代が資産運用を始めるなら、株式投資は将来の資産形成に役立つ選択肢です。
株式投資は企業の成長に直接参加できるため、大きなリターンが期待できます。
また、配当金や株主優待といったインカムゲインも得られるのが魅力です。
たとえば、配当利回り3%の株を300万円分保有すると、年間約9万円の配当金が得られます。
新NISAの成長投資枠を活用すれば、年間最大240万円までの投資が非課税になり、効率的に資産を増やせます。
新NISAを活用し、長期的な視点で株式投資を取り入れてみましょう。
NISAのつみたて投資枠
新NISA(2024年スタート)のつみたて投資枠は、年間最大120万円まで投資でき、運用益は非課税です。
新NISAのポイントは以下の通りです。
新NISAのポイント
- 成長投資枠:年間240万円
- 非課税保有限度額:1,800万円
- 非課税保有期間:無期限
投資初心者でも、金融庁が厳選した低コストで長期投資向きの投資信託だけが対象なので、商品選びで迷いにくいのが大きなメリットです。
毎月自動で積立できるため、忙しい30代でも無理なく続けられます。
少額から始められ、長期的にコツコツ資産を増やしたい方におすすめです。
iDeCo(個人型確定拠出年金)
30代が資産運用を始めるなら、iDeCo(個人型確定拠出年金)は老後資金づくりに適した選択肢です。
iDeCoは掛金が全額所得控除となり、運用益も非課税です。
30代なら運用期間が長いため、時間を味方につけて複利効果を最大限活用できます。
また、毎月5,000円から始められるため、無理なくコツコツ積み立てられます。
iDeCoは「老後資金の準備」と「節税」を同時に叶える強力な制度です。
30代の今から始めれば、無理なく将来の安心を作れます。
ロボアドバイザー
ロボアドバイザーはAIがリスク許容度に合わせて最適なポートフォリオを自動作成し、運用・リバランスまで一括で管理してくれるサービスです。
投資の知識が少なくても、忙しい30代でも手間をかけずに本格的な資産運用ができます。
WealthNavi、THEOなどは、月1万円から運用可能で、世界中の株式や債券に分散投資できます。
年1%程度の手数料がかかりますが、自動でリスク管理・資産配分調整が行われるため、初心者でも安心です。
ロボアドバイザーは「投資は難しそう」と感じる30代におすすめです。
30代から投資を始めるときの注意点
30代から投資を始めるときの注意点は以下の通りです。
30代から投資を始めるときの注意点
- すぐに結果を求めすぎない
- 自分に合ったリスク許容度で投資する
- 「なんとなく」で投資商品を選ばない
- 余裕資金で投資を行う
- いきなり大金を投資しない
- 少しずつ学び続けること
投資を始めるときに初心者が失敗しやすい点を理解しておくことで、リスクを回避できます。
それぞれ見ていきましょう。
すぐに結果を求めすぎない
投資は短期間で大きな利益を狙うのではなく、長期的に資産を育てることが大切です。
短期の値動きに一喜一憂すると、冷静な判断ができず損失を被るリスクが高まります。
たとえば、月3万円を20年間積み立てると、年間利回り5%の場合は約1,200万円になります。
しかし、始めてから1〜2年のうちに相場が下がり、元本割れすることも珍しくありません。
もし焦って売却すると、長期運用の効果を失ってしまいます。
投資は「時間を味方につける」ことが重要です。
コツコツ続けることで資産が育つと理解し、長期目線で取り組みましょう。
自分に合ったリスク許容度で投資する
リスク許容度を超える投資をしてしまうと、相場が下落したときに不安から損切りしてしまう可能性が高まります。
一方で無理のない範囲で投資すれば、長期的に運用を続けやすいです。
毎月の貯蓄額に余裕がある場合は、株式の比率を高めに設定できます。
生活費の余裕が少なく急な出費が多い場合は、債券や預金などリスクの低い資産を中心にするのが安心です。
30代はまだ運用期間が長いため、株式と債券を組み合わせて分散投資をするとリスク管理がしやすくなります。
自分の収入・支出や生活を見直し、無理のない範囲で投資を始めましょう。
「なんとなく」で投資商品を選ばない
投資商品にはそれぞれ特徴やリスクの大きさがあり、目的や投資期間に合わない商品を選ぶと、思わぬ損失につながる恐れがあります。
事前に商品の性質を理解し、自分の目標に合ったものを選ぶことが必要です。
たとえば、知人に勧められたからという理由で個別株を購入すると、その企業の株価が急落した際に大きな損失を被ることがあります。
一方で、老後資金を20年かけて積み立てたい場合は、リスク分散が効いたインデックス型の投資信託やETFを選ぶのが適しています。
投資商品は「目的」「リスク」「期間」の3つを軸に選びましょう。
十分に調べてから購入することで、安心して運用を続けられます。
余裕資金で投資を行う
生活費や緊急時の資金まで投資に回してしまうと、急な出費が必要になったときに損失を確定するリスクがあります。
精神的な負担が増し、冷静な投資判断ができなくなるかもしれません。
こうした事態を防ぐためにも、生活防衛資金を確保したうえで余裕のあるお金を投資に使いましょう。
たとえば、収入のすべてを投資に回すのではなく、「毎月の手取りの10〜20%」を目安に積立を始めると無理なく続けられます。
30代は将来の資産形成に適した時期ですが、生活基盤を守ることが最優先です。
まずは現金の緊急資金を確保し、余裕ができた資金から投資をスタートしましょう。
いきなり大金を投資しない
30代は収入が増えて投資に回せる資金も増えがちです。
経験が浅い状態で大きな金額を投資すると、損失を確定させてしまうリスクがあります。
少額から始めれば、値動きへの慣れや投資の仕組みを理解する時間を確保でき、長期運用にもつながりやすいです。
新NISA制度では、月100円から積立投資を始められる仕組みがあり、無理なく投資経験を積めます。
最初は少額から始めて投資習慣を作り、経験とともに投資額を増やしていくのがおすすめです。
少しずつ学び続けること
金融商品や制度は定期的に改正され、市場環境も日々変化しています。
そのため、最新情報を把握し続けることが重要です。
知識が不足したままだと、思わぬ損失を出したり、自分に合わないハイリスクな商品を選んでしまう可能性があります。
しかし、忙しい30代でも少しずつ知識を積み重ねることで、冷静で長期的な判断ができるようになります。
例えば、次のような方法を活用すれば、スキマ時間でも学習が可能です。
学習方法
- 金融庁や証券会社の無料セミナー
- 専門家によるYouTubeの解説動画
- 投資初心者向けの書籍
- 証券会社やメディアのオウンドメディア
これらはどれも手軽に始められるため、忙しい日常の中でも無理なく続けられます。
少しずつ知識を蓄え、情報収集することで、将来に向けて自分に合った投資スタイルを築けるでしょう。
30代から投資を始めるときのよくある質問
30代から投資を始めるときのよくある質問は以下の通りです。
30代から投資を始めるときのよくある質問
- 30代から投資を始めても遅くないですか?
- 毎月いくらから投資を始めるのがいいですか?
- 初心者はどんな商品を選べばいいですか?
- 投資って損するイメージがあるけど大丈夫ですか?
- 投資の勉強って何から始めたらいいの?
よくある質問を理解しておけば、投資を始める前の疑問や不明点が解消されます。
それぞれ見ていきましょう。
30代から投資を始めても遅くないですか?
30代から投資を始めても決して遅くありません。
30代は老後まで約30年という長期投資の期間が残されており、
複利の効果を十分に活用できます。
また、収入が安定し、投資に回せる余裕資金も確保しやすい年代です。
将来後悔しないためにも、まずは少額からでも一歩を踏み出しましょう。
毎月いくらから投資を始めるのがいいですか?
投資は無理のない金額から始めることが大切です。
目安は毎月の手取り収入の「10〜20%」程度です。
最初から大きな金額を投資すると、相場の変動で不安になりやすく、途中でやめてしまう原因になります。
投資は金額より「続けること」が重要です。
まずは無理のない範囲で積立を始め、慣れてきたら少しずつ投資額を増やしていきましょう。
初心者はどんな商品を選べばいいですか?
初心者は、リスクを抑えながら分散投資ができる投資信託やインデックスファンドから始めるのがおすすめです。
個別株や高リスク商品は値動きが大きく、初心者には難易度が高めといえます。
一方、投資信託やインデックスファンドは少額から購入でき、専門家が運用するため自然に分散投資が実現できます。
また、新NISAのつみたて投資枠では、長期・積立・分散に適した商品が厳選されており、初心者でも安心です。
慣れてきたら少しずつ商品選択の幅を広げていきましょう。
投資って損するイメージがあるけど大丈夫ですか?
確かに投資にはリスクがありますが、正しい知識と長期運用を心がければ過度に心配する必要はありません。
「長期・積立・分散」という3つの基本を守ることで、リスクを大幅に抑えられます。
投資のリスクはゼロではありませんが、正しい方法でコツコツ続ければ、資産形成の強い味方になります。
まずは少額から始めて投資に慣れることが大切です。
投資の勉強って何から始めたらいいの?
投資の勉強は、基礎知識を身につけるところから始めましょう。
いきなり専門的な知識を学ぼうとすると挫折しがちです。
投資の基本概念を知ることで、制度や商品選びの土台ができます。
投資の勉強は「できることから少しずつ」で十分です。
まずは基本を学び、慣れてきたら商品や運用戦略について理解を深めていきましょう。
初心者におすすめする本はこちらの記事で紹介していますので、参考にしてください。
30代からの投資は遅くない!今日からでも始めてみよう!
30代から投資を始めるのは決して遅くありません。
むしろ、今から始めることで着実に資産を築くことができます。
大切なのは、完璧なタイミングを探すことではなく、小さな一歩を踏み出すことです。
新NISAやつみたて投資などの制度を上手に活用し、今日から未来への準備を始めましょう。
これから行動することで、10年後・20年後の安心につながります。